ブログ6 「この違い、面白いね」と言って下さるお客様

エジプトの水たばこ(シーシャ)を輸入するお客様から、通関代行をお願いされました。
と言っても、実際には、インテリアとしてお店に飾るものだそうです。

お預かりした通関書類を見てびっくり。
インボイスには、シーシャを組み立てる前のバラバラの状態にした場合の、
材質とサイズ別に書かれており、
パッキングリストには、カートン数、カートン辺りの入数、合計個数しか書かれていません。
しかも、材質には、ガラスという文字。


ステンレスもガラスも、全て個包装なく、カートンに裸のまま詰め込まれていることが
書類から見てとれました。

う~ん、大丈夫なのかなあ。ガラス割れませんか?
私の心配をよそに お客様は言います。
「大丈夫、コンテナーで入れるから。それに、最悪割れても気にしないから」

え?!そうなの。。最悪割れても気にしない。。。でも、
前金でお支払いされたよね。。いくら、シーシャとして使えないといっても、、、

ココロの中で呟きながら、
「よし、この懸念は頭から削除」 と切替。

次の懸念としては、このインボイスとパッキングリストでは、日本の通関で説明を求められることが予想できました。材質ごとに記載されているから、シーシャのどの部分の事を指しているのかさっぱり分からないのです。それにメタル(=金属)という場合、さらに金属の種類は説明が必要です。ステンレスだとかアルミニウムだとか。。

書類の一通り質問をし、シーシャの部材名称や機能を聞かせて頂き、通関に臨みました。

色々と質問を受け、シーシャの写真や部品説明書を送ったり、色々と対応したものの、X線検査と開梱検査、両方を受けることに。
予期せぬ経費が掛かる事となりましたが、お客様は、
「仕方ない。こちらも勉強です。それにエジプトと日本、ずいぶん違う。エジプトなら、どんな物か見本を送って、税関が納得したら終わり。それがいい時も悪い時もある。これ仕方ない。違いだから。」

こういう話をお客様から聞くと、こまごまとした事に気を配る日本の在り方が、過剰に思える時もあったり逆に、傷ひとつ気にするのは、作り手の気持ちの表れと思ったり、それぞれの国の違いに一瞬思いを巡らせることもあります。 

有難いお客様に感謝。今回の場合は当てはまるとは思えませんが、その国との違いに対応することは 貿易をする中で、実は、私にとっては、ひそかな楽しみでもあります。














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